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税務調査の場所を納税者側から指定できる場合もある

税務調査を行う場所はどこなの?

税務調査が入ることとなった場合には、どの場所で調査が実施されるのでしょうか。この点に関して解説します。

基本的に考えられる場所は自宅、税務署、事業所、税理士事務所ということになります。当税理士事務所では、税務署の了解を得られた場合には、当税理士事務所内で調査対応することも多いですね。各々にメリットとデメリットがあるので把握しておき、ご自身の希望場所を税務署に伝えて、うまくいけば税務署もそれに応じてくれることでしょう。

※必ず指定した場所にしてくれるわけではありません。例えば、自宅兼事務所の家賃を経費にしている場合には、自宅を確認したいという話になることがあります。

やはり、自宅や事業所に来られるのを嫌がる個人事業主・会社経営者の方々も多くいらっしゃいますので、ご要望があれば、税務署に交渉して当税理士事務所の内で税務調査を行ってもらっています。

自宅で税務調査を行う場合

税務調査が行われる自宅のイメージ

自宅で税務調査を行うケースは多く、特にフリーランスなどの個人事業主の方の場合は、自宅に税務職員1名又は2名が来て実施されることが多いですね(個人の場合はどちらかというと1名の調査官であることが多いですね)。

自宅で税務調査が行われることによるメリットは、自宅に請求書や領収書などの資料があるため、調査官にお願いされた資料をすぐに出せるので、税務調査が比較的スムーズに進み、時間の短縮につながる可能性がある点です。又、わざわざ調査場所に向かう時間的コストがかかりません。

一方で、デメリットに関しては、自宅に見られることに抵抗感を感じることであったり、家族に税務調査の内容が聞こえてしまう可能性があり、やりにくさがあるでしょう。

税務署で税務調査を行う場合

税務調査に関して、簡単なものである場合には、税務署サイドから、「税務署に来てください」と税務調査場所を税務署にするように言われることがあります。

税務署で調査が行われるメリットは、自宅や事業所を見られなくて済むことであって、税務署であれば家族や従業員に税務調査の内容が聞こえてしまう心配もないことです。

一方でデメリットは、税務署という場所にプレッシャーを感じる可能性があること、指定された資料を税務署まで運ばなくてはならないという大変さが挙げられます。

税務署で調査が行われる場合には、短い時間で済むことも多いと感じています。これはまぁ、そもそも規模が小さな事業主に対して税務署を調査場所として指定するケースが多いためであるとも言えるでしょう。

納税者の事業所(事務所)での税務調査

納税者の事業所事務所で税務調査が行うケースも多いです。法人の場合には自宅とは別に事務所を有していることが多いので、そこで税務調査が行われる可能性が最も高いでしょう。

メリットは、すぐに資料を出せますし、従業員である経理担当者もいるので代わりに会計処理に関して説明してもらうことも可能であるところです。経営者ですと、細かい会計仕訳までは把握していない可能性が高く、税務署からの質問や指摘の意図を理解しにくいことがあるのですが、経理担当者がいると、その心配はなくなります。

デメリットは、やはり事業所内部を見られることにプレッシャーを感じてしまったり、事務所がワンフロアの場合には従業員に税務調査の内容が聞こえてしまう可能性があることでしょう(社長が外で交際費を多く使っているような話は聞かれたくないですよね)。税務調査が入ったこと自体を隠すことは難しいでしょう。会社で税務調査が入った場合には、悪い脱税などをしたのではなく、定期的な検査であることを従業員に伝えても良いでしょう。

税理士事務所内での税務調査

一般的には少ないのですが、当税理士事務所では、比較的高い割合で、税務調査を当税理士事務所内で行っています。もちろん、税務署と交渉してOKが出ないといけないのですが。

税理士事務所で税務調査を行うメリットは、税理士が事務所内に法律の書籍やデータを持っているので、それを見せながら税務調査官に反論してくれる点、納税者の自宅や事業所・事務所を見られなくて済む点、家族や従業員が税務調査の話を聞かれないで済む点が挙げられるでしょう。

一方でデメリットは、税務調査が確認される請求書や領収書などを税理士事務所まで持って行かなくてはならない点でしょう。量が多ければ、事前に郵送したり、車で運ぶ必要が出てきてしまいます。もちろん、当日に税理士事務所まで行かなくてはならないので、交通のために時間が取られる点もデメリットと言えます。

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