ギャラ飲みの無申告は危険

ギャラ飲みのマッチングアプリを使ってお金を稼いでいる女性は増加していますが、確定申告をしていない、いわゆる無申告の人も多くいるでしょう。後々に税務調査が行われる可能性が十分にあることを考えると、無申告は危険な状態であると言えます。

税務署もおよいよ目を付け始めるだろうということで、確定申告をしている人も増えているでしょうが、まだまだ無申告の人がいるのが現状でしょう。ちょっとしたお小遣い稼ぎだから税務調査は来ないだろうと考える方もいるかもしれませんが、税務署はそんなに甘い組織ではないですし、ギャラ飲みのギャラは所得税法上は立派な所得を構成するために、確定申告義務があるのですね。税務署に見つかってしまうと罰金や納税遅れに対する利息の支払いをすることになってしまうので、無申告は大変危険だと言えるでしょう。場合によっては、会社員が副業をしている場合は会社にばれる原因となるリスクもありますし、ギャラ飲みの無申告で脱税することはリスクが高いのです。

もしも無申告であれば、必ず期限後申告をして、不安を解消しておきたいところですね。

使われているマッチングアプリとしてはpato、aima、cheers、glass、LION、Sugar　Daddy、plumなど、様々なものがあるようですが、雇用契約に基づかずに収入を得ているものであれば、それは個人として雑所得や事業所得で確定申告をする必要があります。

なお、既に東京国税局がアプリ運営会社に税務調査に入ったとの報道がありますので、今後も定期的に入り、各々のキャストの方に対して税務調査を敢行していくでしょう。

過去の無申告がある方は、まとめて期限後申告をして、安心しましょう。「申告のやり方がわからない」とか、「経費を入れて節税する方法がわからない」とかもありますが、なんといっても「申告後に住民税から会社に副収入がバレるのは避けたい」という方は、我々のような無申告に強い税理士事務所へのご依頼もご検討いただければと存じます。

ギャラ飲みの延長線上で、お小遣いももらっていて、その金額が年間110万円を超える場合は贈与税の問題が生じることになります。

ただし、ギャラ飲みの延長線上であれば、贈与税ではなく雑所得などで良いかなと思いますが。

ただ、もらった金額が通常の仕事としてのギャラ飲みという仕事の範疇を超えていて、贈与となった場合には、本人が税金を支払わない場合は、贈与した側の男性に税務署に支払いを命じるという、結構修羅場のようなことになるので気を付けましょう。財産を贈与した場合には、連帯納付責任が生じ、贈与した者は受贈者（もらった側）が納付べき贈与税の全額について連帯納付義務を負うのです。

確定申告を行うのは、毎年2月16日から3月15日の間です。マッチングアプリなどのギャラで稼ぎがあるのに無申告とするのは絶対にやめましょう。その前の年の間に稼いだ収入や、その収入を得るために直接要した必要経費の金額を申告することになります。確定申告様式自体は毎年少しずつ変わっているのですが、そう大きく変わらないですね。数年に一度、部分的に大きな改正が入ることはありますが。

確定申告書の様式としては第一表と第二表というものが基本的な提出書類となります。ギャラ飲みが雑所得の場合にこの2つの書類で足りることが多いでしょう（他に所得がなければ）。

ただし、ギャラ飲みを事業所得として申告する場合には、収支内訳書（又は損益計算書）など、決算書を提出する必要も出てきます。

確定申告に関する本や手引きを読みこんで、しっかりと時間をかけて会計記帳をして作成すれば、ミスなく作れるという方も多いでしょう。

ただ、これまで確定申告のご経験がないような場合は、初めての申告に関しては、我々のような税理士事務所（会計事務所）に依頼してしまうのもありでしょう。なお、当税理士事務所では、「過去に確定申告をしなかった方」の無申告の解消も得意としておりますので、そういった方は是非ご相談ください。

初めての確定申告を税理士事務所（会計事務所）に任せてしまったら、2回目以降の確定申告書はご自身で、作成するのも良いかなと思います。初めての申告の際に税理士が作成した書類を真似して作成できますし、税理士が経費に計上したものを見れば「何を必要経費にできるのか」がわかりますので、しっかりと節税もできるでしょう。

ギャラ飲みの確定申告をすると所得税と住民税はどのくらいかかるのでしょうか。本業が別にある場合には、大体以下のようになります。

まず、利益の額を計算します。以下が算式です。

ギャラ飲みの収入金額-ギャラ飲みの仕事にかかった必要経費＝利益

この利益に対して、10％の住民税がかかります。

所得税については、その人の全ての所得の合計額や所得控除額（社会保険料控除や扶養控除、生命保険料控除など）によって所得税率が大きく変動してしまうのです。ただ、一般的な年収の方、たとえば年収400万円～500万円の方ですと、5％か10％程度の所得税がかかってくるとお考えください。

本業の会社で社会保険に加入している場合は、健康保険料や厚生年金保険料は増加しないのでご安心ください。社会保険に加入していない方は国民健康保険料が上がります（国民年金の保険料は変動しません）。同じギャラ飲みの収入であったとしても、健康保険料の支払が追加で生じるか否かは、社会保険に加入しているかどうかで変わってくるわけですね。