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せどりの確定申告よくある失敗!

「海外輸出で消費税還付」の落とし穴

せどりなどで海外のお客様へ販売していると、もしかしたら消費税を取り戻せるのでは?という考えが出てくるかと思います。
その際の注意点などを解説します。

消費税を取り戻せるケースは限られている。

消費税を取り戻せるケースは限られています。取り戻せると思ったのに実際にやってみたら納付になったなんていう方もいますので、慎重に判断してください。

消費税を取り戻せる代表的な例が「海外への輸出」をしているケースとなります。

もしもあなたが日本国内で仕入れた商品海外に販売しているのでしたら、仕入れたときに支払った消費税を取り戻せるかもしれません。

まずはご自身の売上先を確認してみてください。

売上のバランスはどうなっているか

ご自身の売上先に海外向けの販売がありましたら、消費税を取り戻せる可能性はあります。

ただし、国内向けの販売と海外向けの販売のバランス次第です。

売上のほとんどが海外向けの販売でしたら、戻ってくる可能性は高いですが、ほどんどが国内向けの販売でしたら、戻ってくる可能性は低いでしょう。(戻ってこないどころか納税になる可能性が高いです。)

ご自身の売上の構成比などしっかりと考えてから、消費税を取り戻す還付の手続きを行うのかを判断してください。

書類の保存はしっかりと!

もしも還付の手続きをすると決めたのならば、必要な書類が整っているのかを確認してください。

消費税は所得税などの他の税法に比べて、書類を重視する税法です。必要な書類を整え、しっかりと保存しておいてください。

売上については輸出の証拠書類があることが重要なポイントです。

仕入についても領収書などの証拠書類が残っていることが重要なポイントです。

また支払や入金は、現金でのやり取りではなく、証拠が残るように銀行口座経由で行うようにしてください。

書類や帳簿がないと税務調査がきた場合には、あっさりと否認されることが予想されますので、必ず残しておいてください!

 

※書類さえ残っていればおそらく還付となったのに、書類をきちんと保存していなかったので、還付できなかったという事例もございます。書類の保存は非常に重要です。

いつから対象となるのか?

還付の手続きをするために、まず「消費税の課税事業者」になる必要があります。

課税事業者になるには、

・自動的に(強制的に)課税事業者になる場合と、

・書類を提出することによってなる方法の

2つの方法があります。

書類を提出することによって課税事業者になる場合には、その書類の提出時期によって変わってきます。(もしもまだ事業を始まる前や始めたばかりでしたら、スタートと同時に出しておくとよいと思います。)

ただし、課税事業者になるということは消費税の納税義務が生じるということですので、万が一、国内売上が多くなった場合などには納税になることもあります。また課税事業者の選択をしてしまうと2年間は続けて課税事業者となってしまいます。課税事業者の選択は慎重になさってください。

税務調査がくる!?

最後に覚えておいて頂きたいことがあります。

それは消費税の還付の手続きをすると、税務調査がくる確率が非常に高いということです。

電話や書類のやり取りですむこともありますが、自宅や事務所に直接、調査官がやってくると思っておいた方がよいでしょう。

早朝に予告なしで突然くる場合もありますので、ご留意ください。

ちなみに、ここでいう税務調査が来る確率が高いというのは、40%とか50%ではなく、はるかに高くなります。正確に言うと、調査前提で税務署は消費税の還付を行うことになっているのです。その中で、明らかに還付であれば、電話や書類添付などで済むでしょうし、そうでなければ実地の税務調査が行われることになるでしょう。

帳簿の入力にもコツがある

調査のことを考えると、調査に対応しやすい帳簿づくりをしておいた方が楽だと思います。

税務調査のときに求められる物の中に、消費税の科目別の集計表があります。特に名称が決まっている訳ではないので、「アレもいただけますか?消費税の科目別に課税とか非課税とか集計してあるアレ、名前はなんていうのか分からないのですが、いつものアレください。」とか言われたりします。

お使いの会計ソフトで出力できれば簡単ですが、万が一、この表が出せないと、自力でデータを加工して提出ということになるかもしれませんね。(当事務所で使っている弥生会計の場合には簡単に出力できます。会計ソフトを選ぶときには、この点もご留意ください。)

その表を見ながら、「この免税売上となっているものは何ですか。」などと調査が始まっていきます。

売上先で免税・課税の判別ができる場合には、売上先ごとに補助科目をつけておいて、このお客様は免税など、分かりやすくしておくと良いかと思います。

お客様の数が多すぎて補助科目作ってられないということでしたら、補助科目で「免税売上」「課税売上」などと作っておくのもよいかもしれませんね。

 

①消費税の集計表→②元帳の該当ページ→③個別の契約書や請求書などといった順番で見ていくことが多いように感じています。

 

支払いの方も補助科目で課税仕入れと課税仕入れでないものを分けて入力しておくと、楽だとは思います。

まとめ

今回はせどりの方が、海外へ販売した場合の消費税の還付について紹介しました。

もしもご自身のターゲットが海外のお客様でしたら、検討してみてもよいかと思います。

事業を始めたタイミング、税務署への書類提出の時期、輸出の証明、仕入れなどの証憑の保存、資金の移動などが調査のポイントとなってくると思います。

消費税は不正還付がおおいようで、税務署側もチェックを厳しくしているようです。書類に抜けがないように留意してください。

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